それが、どんな姿でも。


黙することで伝わると思うのならば
其処でそうしていれば良い


言葉が伝わらないと嘆くとしても
他責に逃避をするのは無意味


意思と意志の重なる軌跡
描かれることの名を理解とする奇蹟


耳を澄ますのはその声を聴く為
伸ばされた手を掴む為の腕だと


貴方の本当を教えて欲しい
貴方の真実こそ私が求めるものなのだから




08/09 15:59 | 宛名の無い手紙 | CM:0
甘くて、苦い。


もしも、貴方が私の名前を呼んでくれるのなら。
私は、いつでも、返事をする。

貴方の、夢を、見た。
二度、目にした、貴方。
その姿を、再現して。



『 ――しているの? 』
それは、触れる前の、問い掛けだったのだろうか。
『 ほら、礼儀として、さ 』
ひたと合わせた瞳を、逸らす。

答えたくない、と、思いながら、頷いたのは。
礼儀として、だったのだろうか。
それとも、境界を、飛び越えて欲しかったから――?

『 そう 』
それだけを呟いて、貴方は行ってしまう。
追い掛けて、問い掛ける。

「 あの時、私が、貴方に好きだと伝えていたら。
  そうしたら、貴方も、そう、思ってくれていた? 」

僅かな、間。
決定的な言葉を聞く前に、私は貴方を抱き締めてしまう。
そして、倒れる、貴方。



途切れて、目が覚める。
嘲るように、酷い夢だと、思う。
それなのに、同じ夢を、貴方が見ていれば良いと、思った。

好きだと伝えなかった、なんて、虚構の過去。
思わず抱き締めてしまう、なんて、恐らくは、虚構の未来。
何が見させた夢か、二度と訪れはしない、虚実。

思い出せない、貴方の姿。
色鮮やかな夢の中、ただ、貴方を、失うだけ。
もしも、貴方が私の名前を、呼んでくれるのなら。
私は、いつでも、返事をするのに。



08/09 14:06 | 硝子の宝箱 | CM:0
零れ、落ちても。


貴方が此処にいないのを、淋しいと、思う。


当然、と、思うのに、指先が、泣いている。





感じさせて、貴方を。


愛しいと、伝えさせて。




08/04 12:59 | 重ねる言の葉 | CM:0
夢見の悪さと。


両の手首を、差し出す。
彼が、縛り易いように。

意図は汲まれず、彼は言う。
「自由な君が、好きなんだ」

何も知らない、のだろう。
そしてそれは、許容されるべきことなのだろう。



『普通の人間、それだけのこと。
 お前は、それで、良いのか?』



良い、も、悪い、も、違和しかなく。
綺麗事への嫌悪感、ただ、それだけ。

本当に、自由であることを、愛するのか。
ならば、何故、意図は汲まれないのか。

何故、と問うとき、答えは既に、此処に在る。
見ない振りは、首を絞めるだけなのに。



差し出した手を、気付かれぬよう、静かに引いて。
代わりに、違う意味で、片手を差し出す。

彼の望むように、摑んであげる。
彼の好きな、「自由な私」で。

後何回、繰り返そうかと考える。
もう、カウントダウンは、始まっているのに。



『普通の人間、ただ、それだけのこと。
 君は、それを、耐えるべきではないのに』



声は響いて、そして、消える。
私も一緒に、消えてしまう。

既に、見えている、その答え。
もう、此処に在る、この答え。

気付いて、拾って、囁いて。
その声と、この声を、同じものに、導いて。




08/01 14:16 | 宛名の無い手紙 | CM:0
震えたままの、指先で。


更新されない場所を、そっと、覗く。
途切れたままの、時間。


同じ景色を、同じ場所から、眺める。
違っていくのは、不在、だけが理由ではない。


貴方は、何処に、いるのだろう。
名前を呼ぶ、その行為さえ、躊躇する。


戻らない刹那と、戻れない瞬間。
四季は廻り続けても、貴方の姿は、何処にもない。


今日も、同じ、ことだとしても。
明日も、私は、繰り返す。


いつか、出逢えますように。
いつか、届きますように。



07/25 13:00 | 宛名の無い手紙 | CM:0
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